船を運転するにも当然免許が必要で、免許の種類によって操縦できる船の種類は異なる。
また、車やバイクが大きさや排気量に対して区分されているのに対し、船の免許は基本的に運転する場所や陸岸からの距離で分けられている。
ここでは、船舶免許の種類や乗れる船と操船場所、免許の難易度についてまとめていく。
船舶免許は4種類
船舶免許には以下の4種類に区分されている。免許取得の際は、自分の操船する範囲や目的にマッチしたものを取得しよう。
1級小型船舶操縦士免許
すべての水域でプレジャーボートを操縦できるようになる最上級の船舶免許が「1級小型船舶操縦士免許」だ。陸岸からの距離に制限がなく、外洋セイリングやフィッシング、ヨットでの航海などを楽しむこともできる。
免許を取得するには、学科試験と実技試験をパスするほか、視力検査や弁色力などの身体検査も行われる。
2級小型船舶操縦士免許
沿岸区域で20トン未満の船を操縦できる免許で、船舶免許の中で最も一般的なため、海の普通免許とも呼ばれる。近海でフィッシングやクルージングを楽しみたいなら、こちらの船舶免許を取得すると良いだろう。
1級小型船舶操縦士免許との違いは、学科試験の項目である「上級運航」がない点。他の船舶国家試験と同じく、その他の学科と実技、身体検査はクリアする必要がある。
2級小型船舶操縦士(湖川小出力限定)免許
2級小型船舶操縦士免許のうち、「湖川小出力限定免許」とは川や湖、指定された区域限定で船舶を操縦できる免許だ。湖上セイリングやフィッシングなどを目的に取得する場合は、試験も受けやすいためこの免許でも十分楽しめる。
特殊小型船舶操縦士免許
「ジェットスキー」や「水上」と言われる水上オートバイ専用の船舶免許だ。他の小型船舶操縦士免許を持っていたとしても水上オートバイの操縦はできたいため、乗りたいならあらためて取得する必要がある。
船舶免許の難易度
船舶免許の合格率は、4種類の小型船舶免許で91~97.4%と非常に高い傾向にある。しっかりと学科を学んで技能をクリアすれば、取得しやすいと言えるだろう。
また、受験資格も1級船舶免許で満18歳、その他の船舶免許は満16歳と年齢のみだ。とくに経験も問われないので、気軽に受験しやすい点からも人気がある。
2日程度あればひと通りの学科は学習できるため、他の自動車免許に比べて講習費用も低め。早く免許を取得したい人にとっても嬉しいポイントと言える。